駆け足で
夏の名残りも姿を消していく
見上げれば空も
夏の晴れた日の
「ぱきっ」
とした青空から
何か言いたげで
多彩な表情を描く雲
自然の美しさに
言葉にならない感情を
抱かせてもらっている
自分でも
「突飛なことをしているな…」
分かりつつも
有り得ない、
という範疇が割と広くて
基本的にお伴してくれる相方さん
お付き合いの元
遠出の長距離ドライブへ
行って来ました
その車中
心の定まならない思いが
選ぶBGMに現れていて
くるくると
アーティストを変えては
何曲かを繰り返していた時のこと
カバーではあったのですが
荒井由実の「ひこうき雲」
懐かしくも
聴き入っていて
荒井由実時代の
みずみずしい歌声と
ノスタルジーを感じるメロディーしか
胸に入っていなかったことに気づきました
長く生きていると
過去聴いていた曲に
心がピタリと
ハマる瞬間があることが
分かり始めたお年頃
暗い色で
仕分けをされていた出来事が
白い道を登っていく
若すぎる命だったということ
その命を暗い色で
色付けさせることから
解放してくれる曲だった
「今」
が続いていくわたし達には
時に
「美化」することも必要だ
そして時に
「忘れる」ということも
神様がくれた救いなのだと思う
命の痕跡が消されていくのは
受け止め難い現実だけれど
その役目を担い
一本道では無い
選択の道のりに
決断を下してくれる人がいること
前に進むもうとしているのだと
その邪魔はしてはならない
秋の気配に
雲を眺めていたところ
「ひこうき雲」に
姿を重ねながら
しあわせに
駆けていった命の陽炎を思う
彼の岸の季節
今はだけは
物思いに耽りたい
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