父へ

お父さん
わたし
お父さんと同じこと
しちゃってた

わたし
お父さんより
ましな人間だって
思ってた

真っ当なフリしていたの

だけど

人に嫌われちゃったり
恨まれるようなこと
たくさんしてきたかもしれない

不安で怖くて
生きるのがつらいって
誰にも言えなくて
分かってほしくて

誰より
自分が自分を許せなくて
そんな自分が嫌いで

やめたい
もうやめたい
でも
やめられない
悪い癖

こんな気持ちでいたら
あんな風になっても
仕方なかったね

それでも
お父さんなりに
お家を守ったんだね

ご飯に困ることなくて
雨風しのげる持ち家で育ててくれて
学校も出してくれて
70代まで
働く姿を見せてくれたお父さん

わたしの大事な人ね
お父さんと似たところ
怒らないの

諭すように
冷静に
理解出来るように話してくれる人

このまんまじゃいけないって
言われてつらいこと
わたしのために
言ってくれる人だよ
有り難いね

お父さん
ありがとう

ずっと出口のない苦しみを抱えていたけど
お父さんの気持ち
分からせてくれてありがとう

だからこんなに苦しかったんだね

おこがましいけど
お父さん
救うために
救えるか分からないけど

わたしお父さんの苦しさ
受け継いだんだね

たくさん
ありがとう
言わなくちゃね

あんまり会いにいけなくてごめんね
ありがとう